足首 足部

足首、足部の痛みについて│なかむら鍼灸院長浜整体院

足根管症候群

内果後下部において脛骨神経が屈筋支帯の下の足根管を後脛骨動・静脈、後脛骨筋、長趾屈筋、長母指屈筋とともに通るが、この足根管の狭窄により圧迫されて、足と足趾の底側の疼痛、知覚異常、圧痛、骨間筋の機能低下、足趾の内・外転や屈曲力の低下などがみられるものである。疼痛は灼熱痛で、安静時にも痛みがある。足根管部は強い圧痛があり、指先で軽くたたくだけで足底、足趾、踵などへの放散痛が出現する。

足関節周囲の腱鞘炎

腱鞘炎は、足関節の運動を激しく行って腱と腱鞘が長期間摩擦されるような場合に起こり、また変性や関節リウマチなどに合併して起こることがある。その筋を収縮させたり伸展させたりすることによって痛みが再現する。後脛骨筋腱、長腓骨筋腱の腱鞘に起こることが多く、足を外反あるいは内反して腱を伸展(背屈)した際に痛みを生ずる。炎症を起こしている腱鞘部に熱感、腫脹、圧痛を認める。

足関節捻挫(靭帯損傷)

足関節捻挫(足関節部靭帯損傷)は、凹凸のある道路のくぼみに足を取られたり、下駄やハイヒールを履いていて足首をひねったり、高所からの飛び降り、階段の踏みはずし、あるいはスポーツなどで足首をひねるなどして足関節が過剰な運動を強いられ、靭帯や関節包の伸張あるいは断裂などの損傷を起こすものである。

アキレス腱断裂

バレーボール、スキー、陸上競技など、ジャンプや急激なターンを行うスポーツの活動時などに起こる。下腿三頭筋の緊張がある時に、急激に足関節の過度の背屈が強制された場合に起こりやすい。歩行は可能であるが、つま先立ちは不可能である。発症時に、アキレス腱部の衝撃とともに断裂音を聞くことが多い。腫脹、アキレス腱の緊張低下、断裂部の陥凹、圧痛が出現する。また、2~3日後に、踵骨部に腫脹と皮下出血が認められるようになる

アキレス腱炎およびアキレス腱周囲炎

アキレス腱周囲炎はアキレス腱周囲の粗性結合組織に起こる炎症であり、アキレス腱付着部に疼痛を起こす。外傷、ストレス、(筋への負荷)などによって起こる場合が多い。症状は、歩行時の疼痛、アキレス腱周囲の腫脹、腱部の腫瘤、把握痛、圧痛などが出現する。

アキレス腱滑液包炎およびアキレス腱皮下包炎

踵骨隆起とアキレス腱間にあるアキレス腱滑液包の炎症では、アキレス腱付着部の前の腫脹、疼痛、圧痛、発赤などがみられる。アキレス腱付着部の後ろのアキレス腱皮下包も同様の原因によって炎症が起こりやすい。

フットボール足

足の背屈が反復して強制されたことが原因で足関節関節包の前部の断裂が起こるものであり、足関節前面の疼痛を訴え、圧痛がみられる。フットボール選手によくみられることから命名された。のちに石灰化が起こることがある。

足底筋膜炎

踵骨隆起から起こり、足底の筋を包んでいる強靭な靭帯が過度の起立や歩行のストレスによって炎症をおこすものであり、筋膜の付着部である踵骨の前部の疼痛や腫脹、圧痛、前足部への放散痛が多い。ときに骨棘、骨の隆起などがみられる。通常、踵歩行では痛みの増強はみられない。

外反母趾

原因は、踵が高く先がとがった靴に足を押し込め、体重負荷をかけることによるが、外反を起こす先天性の素因も存在するといわれる。
外反母趾は、母趾の疼痛性変形の代表的なものであり、母趾外側に曲がり、第1中足骨頭が内側に突出しているものである。しばしば、母趾は第2趾の上に重なっている。また、第1中足骨の前部の内方への偏位(内反)や、種子骨の外方への転移がみられることが多い。